捻挫・靱帯損傷とは

捻挫とは、許容範囲より過度に関節が動かされた状態のことを言います。足部は外傷の中で最も頻度の多い受傷部位となります。その中でも「捻挫」が占める割合が最も多く、捻挫を起こすと靱帯損傷・骨折・腱損傷・筋損傷など、足関節を構成る組織を損傷している可能性があります。
軽傷の場合は数日で痛みも引いて活動できるようになりますが、過去に捻挫の受傷歴があると再発のリスクは2倍に上がるとも言われています。捻挫を繰り返すことで足関節を構成する靱帯は緩んでいき、靱帯が緩んだ状態で運動を続けると、足根洞症候群、足関節前方インピンジメント症候群、距骨骨軟骨障害、慢性足関節不安定症、などを引き起こし、最終的には変形性足関節症へと進行してしまう場合があります。さらに、受傷後3年経っても痛みを感じている症例が5~25%存在するといった報告もあり、受傷した原因究明が重要です。
重症度 | 病態 | 症状 | 障害 |
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グレード1(軽度) 安定型 |
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グレード2(中等度) 安定型 |
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グレード3(重度) 2つの靱帯、不安定型 |
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治療法・リハビリ

リハビリテーションは損傷した組織の治癒過程に合わせて、治癒の促進を目的とした関節可動域練習や荷重練習、再発予防を目的とした体幹や股関節の筋力トレーニングが主になります。損傷部位や損傷の程度によってリハビリテーションの進行具合は異なってきますが、主なリハビリテーションの流れは以下のようになります。
急性期 | 荷重促進期 | スポーツ復帰 | |
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受傷後からの期間 |
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1~3ヶ月 |
治療 |
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外側サポート装具 |
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主なリハビリ内容 |
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スポーツ関連動作練習 |