半月板損傷
膝関節の中でクッションの役割をしている半月板という軟骨に似た組織が、傷ついたり、割れたり、ひびが入ったりする病気です。膝は特殊な関節で、他の関節と違って、骨と骨をつなぎとめる筋肉がありません。そのかわりに、じん帯や軟部組織、腱があり、半月板はそれらがグラグラしないように安定させる役割を担っています。
半月板が損傷すると、膝を曲げたり伸ばしたりすると痛くなる、膝の関節が完全に伸びない・曲がらない、階段の昇降や膝の屈伸に際に「ゴキッ」と異常音がする、歩いているときに突然「ガクン…」と膝が落ちる、膝が「ガキッ!」と引っかかって急に動かなくなる…などのさまざまな症状を引き起こします。
半月板は、年齢を重ねるにつれて、摩耗し、擦り切れ、なくなっていきます。ただし、それ自体では痛みは生じません。膝を守るために筋肉が収縮し、それに伴って炎症を起こすことで痛みが生じてきます。緊急性の高い場合を除いて、まずは筋肉の収縮を解消するための徒手療法や温熱治療、運動療法がおすすめです。