仕事やスポーツなどで指の使いすぎの時に起こります。また、女性になりやすく、妊娠時、産後、更年期の女性に多いことから、ホルモンのバランスがくずれることが原因に関与している可能性があります。母指や中指におこることが多いです。
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ばね指
目次
セルフチェック
- 指を曲げ伸ばしすると「カクンカクン」と引っかかる
- 指が曲げずらい
- 指を無理に曲げると曲がったまま元に戻らなくなる
- 指の付け根(手のひら側)を押すと痛む
- 指をまっすぐ伸ばしにくい
- パソコンやスマートフォンを常に触っている
- 手をよく使う仕事をしている
- 30〜50歳の女性である
ばね指とは
ばね指の症状
ばね指の原因
ばね指の治療
ばね指の治療には保存療法・薬物療法・手術療法があります。その他、サポーターを装着する方法もありますが、サポーター自体にはばね指を治す効果はなく、不快感の軽減が目的となります。サポーターを装着する際には、適切なサイズのものを選び、装着方法にも注意する必要があるため、ばね指にサポーターを使用するかどうかは、症状の程度や医師の指示によって異なるため、医師に相談することが望ましいです。
【保存療法】
まず手指の安静を勧めます。症状が軽度の場合は、リハビリにてストレッチやマッサージなど指導し、関節の可動域を改善する事で炎症を抑えることができます。当院では副木(添え木)を装着したり、テーピングを指導することがあります。スポーツや趣味が原因の場合は、しばらくの間、中止を勧めます。
【薬物療法】
ばね指の治療での薬物療法は、関節炎や疼痛を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs=ロキソニンなど)やステロイド剤、疼痛緩和剤などが処方されることがあります。
整形外科では、指の付け根にある腱鞘内にステロイド注射をすることが多いのですが、とくにトリアムシノロンは有効で、おおむね3ヶ月以上は無症状の場合が多いです。
【手術療法】
注射で改善しない場合や、何度も再発する場合は、手術(腱鞘切開)の治療を考えるときです。切開するのは腱鞘の一部だけで、1cm未満の小さな傷で済みます。10分ぐらいの日帰り手術となり、当院で処置が可能な場合がありますので相談ください。
ばね指のストレッチ
ばね指は、指の屈筋腱が硬くなり、指が伸びにくくなる状態です。ばね指のストレッチは、指の屈筋腱を柔らかくし、指の伸展を促すために行います。
自宅で出来るストレッチ方法を紹介します。痛みや違和感が出る場合は中止してください。
●ばね指がある指を、もう一方の手で掴んで、軽く引っ張ります。
●次に、引っ張ったまま、ばね指をゆっくりと伸ばしていきます。
●最後に、伸ばした状態で、10秒程度キープしてから、ゆっくりと元の状態に戻します。(痛みの出ないところまで伸ばしてください)
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院長からの一言
ばね指が複数の指に起こる場合は、関節リウマチや糖尿病が原因となっている可能性がありますので、早めに整形外科の受診を勧めます。また、ばね指を長期間に放置していると、関節が硬くなり、治療が困難になりますので、良くならない場合は整形外科に受診を勧めます。